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住み替え前後の居住地について 

国土交通省住宅局が発表した2019年度住宅市場動向調査報告書によると建て替えを除く三大都市圏の住み替え前後の居住地は分譲マンションと民間賃貸住宅では半数以上の世帯が他の市区町村から今の居住地への住み替えになっていますが、他は全て同一市区町村からの住み替えが多くなっています。私が分譲マンションの開発に携わっていたのは20年くらい前になってしまいますが、その頃は計画地の半径1.5㎞のエリアで6割程度が潜在的な購入者になるとのことで、重点的に販売活動を行っていました。十数年前からは開発されるマンションも大型化しており、販売活動も計画地の沿線全エリアや大手町や新宿、品川、新橋エリアまでの利便性をうたった広告が増えています。今の30代や40代は合理的な考え方で住まいを選ぶというのは経験値的にも理解してますが、私が思っている以上に住み替え前後の居住地が同一である世帯が多いのに驚いています。「住めば都」という言葉が昔からありますが、住み慣れた土地に住むというのは人間本能的な習性なものかもしれません。