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令和3年度住宅ローン控除の面積要件が変わる

渋谷区を中心に首都圏で中古マンションの売買仲介を行っている株式会社リアルプロ・ホールディングスの遠藤です。今日は来年度の住宅ローン控除制度の中でも大きな変更点である住宅床面積の緩和要件についてお話させて頂きます。

住宅ローン控除の面積要件が50㎡以上から40㎡以上に変更

住宅ローン控除を受けるには、今までは登記簿上の面積で50㎡以上となっていましたが、令和2年12月から令和3年11月末日までに契約し(新築の場合は令和2年10月から令和3年9月末までに契約)、令和4年末までに入居した人で、かつ、合計所得金額が1,000万円以下の人に限って、床面積が40㎡以上50㎡までの住宅についても住宅ローン控除を利用できる特例措置が設けられました。

 

但し、注意が必要なのは、個人間売買の場合はこの面瀬要件は適応されないことです。

 

新築又は再販買取業者が一定の住宅改修を行った物件のみが、住宅ローン控除の対象住宅となります。

単身でのマンション購入者には大きな恩恵

単身者の割合が男性で約25%、女性で約15%という世の中で、これらの独身の方がマイホームを購入しても50㎡未満の場合、住宅ローン控除を受けることが出来ずに不公平感がありましたが、これが時限付きの特例措置ですが、緩和されることになります。

 

個人間売買の場合の中古住宅でも最大で10年間で200万円、支払った所得税が還付されるのですからかなりの恩恵です。

金融機関の融資方針にも変化がある??

フラット35や民間の金融機関の住宅ローンを使った投資用マンションの購入が大きな問題となりクローズアップされ、単身者が住宅ローンを借りるにはかなり厳しい制約がありましたが、コロナ以降少し変化が表れている気がします。

 

ある大手金融機関では単身者がマイホームを購入する際には、諸経費プラス物件価格の2割の自己資金が必要でしたが、諸経費+物件価格の1割の自己資金でも融資が通るようになっています。

 

貸し出す金融機関も自己の居住用で利用する旨の誓約書を書かせるなどの、対応策により、実質取りこぼしていた層への住宅ローンの貸出が増えており、今回の面積緩和により、さらに単身者にとって、住宅ローンが借りやすい環境になっていくのではないでしょうか?

新耐震物件で40㎡以上50㎡未満の物件価格が上昇する??

住宅ローン控除が使える物件と使えない物件では、当然ながら価格差が生じています。特に顕著なのが、ほぼ同条件のマンションでも新耐震物件と旧耐震物件では価格が最低でも数百万円以上変わります。

 

これは住宅ローン減税と登録免許制の軽減額分の差ともいえます。

 

今回住宅ローン控除が利用可能となった40㎡以上50㎡未満の新耐震基準の物件で再販買取業者の販売するリノベ済物件や、再販買取業者が一般の売主から購入する買取価格が競争激化により、一気に価格が上昇する可能性があります。

 

一度要件が緩和されると通常、特例措置がだらだらと延長される場合が多いので、そうなった場合には、この面積帯の物件の価格は、ある程度強気相場のままで推移する可能性もあります。

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