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首都圏で実際に住みやすく又は住んで良かった街はどこ!?

渋谷区で主として中古マンションの売買仲介を行っている株式会社リアルプロ・ホールディングスの遠藤です。

 

SUUMOといった不動産情報誌や不動産企業の大東建託、はたまたフラット35の住宅ローンを取り扱うアルヒなどが、毎年「住みたい街(駅)ランキング」や「住民実感調査」、「本当に住みやすい街大賞」、「住んで良かった街ランキング」などを公表しています。

 

毎年発表されるとテレビ番組や新聞で話題となりますが、本当にその選ばれた街は、それだけの価値があるのでしょうか?

 

実際のところ「住みたい街」と「実際に住める街」は大きく異なる場合が多いです。

 

不動産の世界では「年収が住む場所を決める」という冷酷な現実があります。また、表参道や六本木に賃貸で住めたとしても、いざ、家賃がもったいないので、一定の広さを持ったマンションの購入しようとすると、価格が1億円をかるく超えてしまい、そう簡単には購入出来ないという現実を突きつけられます。

 

また、本当に住みやすい街であれば毎年必ず上位に食い込むはずとの思いもあり、今回は、これらのデータを表やグラフにまとめてみました。

住みたい街の常連は横浜、恵比寿、吉祥寺!

以前もお話したことがございますが、今は「住みたい街ランキング」と言ったら「SUMMO」というイメージが定着していますが、既に廃刊になっている「Tokyo Walker」という雑誌が、住みたい街ランキングを公表しており、一世を風靡していましたが、その頃の常連は「吉祥寺」でした。

 

現在も、「吉祥寺」は必ずランキング 3位以内に入る街ですが、近年は「横浜」が不動のナンバーワンとなっています。

 

ただ「横浜」と一言でいっても、実は人気のあるエリアとそうでないエリアは雲泥の差があります。

 

新しいマンションが建ち、次々と新しいビルや商業施設が建設され、街が美しく整備された「みなとみらいエリア」は税制優遇策などによる大手企業の誘致効果もあり、新たな居住地として、人気が非常に高いエリアとなっています。また、フェリス女学院がある山手エリアは戸建てを好む富裕層に根強い人気があります。

 

一方で、JR根岸線の西側方面の伊勢崎町や扇町エリアは治安に不安があり、一般的にはファミリー層には人気がありません。

 

「横浜=港町=良い所」という発想で安易に選ばれない方が良いエリアが多いのが事実です。

 

実際「住み続けたい駅」では「馬車道駅」や「日本大通り駅」が1位と2位になっています。

 

一方で「街の住民がその街を好きそうな駅」では江ノ電の駅が複数駅選ばれているのは、海と歴史が一体となった湘南という独特な雰囲気にはまる方も多く、なんとなくその理由がわかる気がします。

 

近年は大宮・浦和エリアの伸びも目を見張るものがあります。

 

都心部のマンションが高騰して手が出しづらくなった面が大きいですが、都心へのアクセス、東大への高い合格率を誇る浦和高校を筆頭とする有名県立高校が多いという教育環境の高さ、都心部であれば億を超える築10年以内の70㎡超えのマンションが6,500万円台くらいから購入可能となっており人気の一因となっています。

実際に住みやすい街はどこなのか??

では実際に住みやすい街はどこなのでしょうか?

 

年収や家族構成等は様々なので一概に判断するの難しいですが、国税庁が公表している令和3年民間給与実態統計調査の平均年収、男性545万円、女性302万円というデータを基に夫婦共働き家庭を対象とすると、世帯年収は847万円となりますので、これを一応水準と考えますが、平均値は高い年収に引っ張られるので、750万円~850万円程度が一般的な夫婦共働き家庭と想定させて頂きます。

 

マイホームを購入する限度額は年収の6倍~7倍程度とした場合、物件価格は4,500万円~6,000万円程度となります。

 

ある程度の広さのマイホームを購入するのであればエリアは郊外となり、賃貸であれば都心という感じとなります。

 

となると、購入派であれば具体的に掲載されている駅名で言えば、「川口駅」「船堀駅」「多摩境駅」「柏駅」「新川崎駅」「川越駅」「東村山駅」「大泉学園駅」「さいたま新都心駅」などといったエリアになると思います。

 

賃貸派であれば、部屋の面積を気にしないのであれば基本どこでも住めるので、住みたい街ランキング上位のエリアに住むことも可能です。

 

但し、山手線の「品川駅」~「代々木駅」までの間や山手線内側エリアは確かに住みやすい反面、安売りスーパーなどが少なく、外食などにもお金がかかりますので、高給取りでないと住み続けることは難しいかも知れません。

 

購入では価格帯が高く、手が出しづらいエリアとなりますが、総武中央線の各駅は商店街が充実しており、日常生活用用品も比較的リーズナブルに購入できるため、パフォーマンスが高い路線と言えます。

 

中央線は値段が高くてマイホームは買えないという方は、丸の内線の「中野坂上駅」~「南阿佐ヶ谷駅」、方南支線の「中野新橋駅」~方南町駅」周辺も良いかもしれません。

 

価格が高い路線は順に東横線、中央線、田園都市線、小田急線、京王線、西武新宿線及び池袋線となり、埼玉方面につながる路線程、価格帯はリーズナブルになるのが基本です。

 

但し、大きな公園があるエリアの駅や急行等の停車駅は価格帯が高くなります。

様々な情報媒体を例に、人気のある街(駅)を調べてみましたが、都心であれば、庶民的な街が意外と高い人気を誇ることがわかりました。

 

また、やはりコスパが良いエリアがランクインしていることがわかります。

 

但し、コスパが良いエリアは、路線が混む(都営三田線、東西線、埼京線など)、大きな川が流れており浸水リスクがある(川口駅、赤羽駅、溝の口駅など)ので注意が必要です。