渋谷区で主として中古マンションの売買仲介を行っている株式会社リアルプロ・ホールディングスの遠藤です。
防犯設備士は、防犯設備に関する専門的な知識や技能に基づき、防犯設備の設計、施工、維持管理及び防犯診断に関する業務を行い、警察や自治体などの関係機関・団体と連携しながら「防犯の専門家」として活躍し、地域の防犯対策や安全安心なまちづくりに大きな役割を担う人材に与える民間資格です。
公益社団法人 日本防犯設備協会は警察庁の指導の下、平成4年から防犯設備士の養成と資格認定試験の事業に取り組み、防犯設備等の技術レベルの向上を図っています。
防犯設備士は、警察白書に「防犯設備に関する知識・技能を有する専門家」と紹介されており、平成13年より、防犯設備士の養成と資格認定事業を公益社団法人日本防犯設備協会が自主事業として実施しています。
防犯設備士は、当初は防犯設備の設計・施工・維持管理に関連する知識が中心でしたが、今日では防犯設備機器だけでなく、振り込め詐欺やサイバー犯罪など幅広い知見が求めらる資格となっています。
防犯設備士は、その本来の業務である防犯設備の構築において活躍する一方で、多くの人たちからさらなる信頼を得るために、犯罪情勢にも目を配り、解決の手段である防犯設備やその運用などに関する新しい知識を絶えず入手して、的確な対応ができることを目指し、2013年度以降に防犯設備士資格を取得した者は3年ごとの資格更新を求めています。
また、資格更新を行う優位性を確保するために、2020年4月1日以降に資格更新した場合は、継続的に最新の知識を取得し社会的信頼性を高めて、通称、優良防犯設備士(防犯設備士(優良))としています。

また、総合防犯設備士は、防犯設備士の上位資格として、日本の防犯活動のリーダー的存在としての活躍をするため、あらゆる施設に対して想定される総ての犯罪を考慮した防犯設備の設計、施工、維持管理、診断などの防犯設備士の業務に加えて、監理、監査、コンサルティング、ならびに防犯設備士を指導、育成するための総合的(多角的)専門知識、判断力および応用力が求めらる資格となっています。
防犯設備士の活躍の場所としては下記の様な業務が挙げられています。
◆防犯設備士の指導
防犯設備士の更新講習を行う講師は、地域協会に属している総合防犯設備士が担当しています。
◆フードディフェンス
FSMA(米国食品安全強化法)の要求を見据え、HACCP制度(危害分析重要管理点)と連携し、防犯環境を構築したり、総合防犯設備士ならではの切り口で、食品汚染・異物混入対策に貢献しています。
◆大規模施設などの防犯コンサルティング
発電所、港湾、空港などの重要施設の防犯システムの設計からマンション、学校などのコンサルティングを実施。特に学校などは、不審者の侵入防止と登下校時の安全確保が重点項目となっています。
◆セキュリティショーでの防犯相談やパネラーとしての参加
防犯相談コーナーにて、相談員として活動し、住宅の相談だけでなく、企業や自治体などから防犯カメラの設置計画の策定やリスク管理などの様々な相談にも対応し、パネルディスカッションにも毎年参加しています。
◆安全安心なまちづくり
総合防犯設備士が小学校や医療センター、マンション、戸建住宅等の防犯診断を行い、有効な防犯対策を提案したり、防犯優良住宅認定時の審査員としても活躍しています。
上記のような活躍の場があるとされています。
欲を言えば、不動産関連としては建築士、マンション管理士、業務管理主任者、賃貸不動産経営管理士などの国家資格を有した者が総合防犯設備士の資格を取得することで、仕事の幅がより広がるのではないでしょうか。

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