渋谷区で主として中古の分譲マンションの仲介業務を行っている株式会社リアルプロ・ホールディングスの遠藤です。
今朝の日経新聞の朝刊の一面に「中古物件に対する住宅ローン減税の基準が2026年度から緩和される」旨の記事が掲載されました。
中古物件の場合、登記簿記載面積が50㎡以上なければ、住宅ローン減税の対象物件にならなかったものを2026年度から登記簿記載面積が40㎡以上であれば、住宅ローン減税の適用対象になるという内容です。
そもそも住宅ローン減税が始まった当初は、消費税対策であったのが、省エネ基準を満たす住宅に適用するという方向に流れが変わり、中古住宅に対する控除が縮小されていきました。
しかしながら、都心部のマンションの高騰が続いており、また、そもそも論で少子高齢化や結婚をしない人が増加し、高齢者も増加、夫婦のどちらかが先に亡くなられて独り身になる方も多く、これら単身者や高齢夫婦世帯が住宅ローンを使いやすくし、何かと子育て世帯ばかりを優遇してきた政策に対するガス抜きの一面もあるのではないでしょうか?
ローン限度額も引き上げ?
まだ検討中の段階なので実際に実行されるかはわかりませんが、一般の中古マンションの場合は減税額がローン残高2,000万円に対して0.7%、控除期間は10年で最大140万円のローン控除が基本となっています。
但し、省エネ基準が高い住戸に対しては、ローン残高3,000万円が上限となっています。
このローン残高の上限を上げ、更に控除期間も10年超えにするという案も出ているようです。
中古住宅への支援策を強化する背景
先ほども述べていますが、中古住宅への支援策を強化する背景には以下のような事由があるものと思われます。
・広い住戸を必要としない単身者や高齢夫婦世帯が日本の人口に対する割合で増加しており、今後もこの傾向が続く。
・質の高い住宅が増加し、建築費の高騰と用地不足により新築物件の供給が減り、中古住宅の流通比率が高まってる。
・廊下部分を減らすなどの効率設計により、50㎡未満でも部屋の広さや間取りを確保する事が可能になっている。
・新耐震基準を確保した物件が増加し、更に省エネ性能や耐久性に優れた中古物件が増加している。
・子育て世帯に対する優遇政策ばかりでなく、単身者や子供を持たない世帯への配慮。
まとめ

今回の日経新聞の報道は、細かい制度内容まで論じているので、評価できる記事となっています。
また、制度の改定内容も新築と中古でも同じ床面積の基準を採用する事で、実務での混乱も減るものと思われます。
実は、不動産業者の中には、住宅ローン減税は中古物件でも40㎡以上で控除対象期間は13年と勘違いしている方が少なからずおり、購入者の方の中にもそのような勘違いをされている方がいらっしゃると言うのが実情です。
新聞やネットの記事では主となる部分のみを記事にしたり、強調して大見出しなどをつけることが多く、例えば大きく住宅ローン減税制度が変わった2022年のニュースの中には
「40㎡以上の住宅、ローン控除期間13年間で、控除率0.7%、最大で455万円の控除が可能!」と新築物件を購入した際の最大の控除の内容だけを掲載していました。
このような新聞記事やネットニュースを斜め読みした方の多くが制度をしっかりと理解しないままで物件探しをし、更に、制度をしっかり理解していない不動産営業マンが間違った解釈の元に不動産の購入を進め、トラブルになったケースが、実際に起こっています。
現行の住宅ローン減税での床面積の基準は、合計所得が1,000万円以下の方が新築住宅を購入する場合に限って、40㎡以上のマンションであれば住宅ローン減税の適用が受けられるというものです。
また、控除期間は買取再販認定住宅を除く中古住宅(既存住宅)は一律で10年間で新築のみが13年となります。
買取再販認定住宅とは買取再販住宅のうち、認定住宅等(認定長期優良住宅や認定低炭素住宅など省エネ性能の基準を満たした住宅)を指します。
ローン残高の詳細は上記、国土交通省が作成したパワーポイントの資料を参照してください。
実際に住宅ローン減税を受けられる物件が登記簿面積40㎡以上になれば、多くの単身者にメリットがあると思われますが、登記簿面積40㎡以上50㎡未満のマンションがその分高くなる可能性が高いです。
これはあくまでも私の主観的予想ですが、現段階ではこのサイスのマンションは市場に出回らなくなり、2026年の2月中旬以降に一挙に物件が市場に出回り始め、新耐震基準を満たすこのサイズのマンションは、価格が上昇すると思っています。



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